大腸3D-CT検査についてCTC examination

大腸3D-CT検査について

大腸3D-CT検査(大腸仮想内視鏡検査)は、CTで得られた画像をもとに、大腸の病気やポリープなどを見つけるための検査です。撮影時には大腸を拡張させる必要があるため、炭酸ガスを肛門から注入します。炭酸ガスは速やかに腸管から吸収され、呼気中に排出されるため、検査後の腹満感が軽減されます。

大腸3D-CT検査の長所

  • 短時間の検査(10~15分程度)です。
  • 大腸内視鏡検査と比較し、苦痛の少ない検査が可能です。
  • 大量の下剤や麻酔が不要です。
  • 臨床的に問題となる6mm以上のポリープにおける十分な診断能が確認されています。
  • 大腸と同時に管腔外(大腸以外)の臓器も同時にチェックできます。
  • 大腸内視鏡の挿入が困難な方でも検査が容易です。
  • 大腸穿孔や出血などの偶発症が極めて稀です。

大腸3D-CT検査の短所

  • 表在性病変(平らな病変)や5ミリ以下のポリープを見つける能力は大腸内視鏡検査に比べて劣っています。
  • 組織の採取ができないので、異常が指摘された場合は大腸内視鏡検査を受けることが必要です。
  • CT撮影に伴うわずかな医療被ばくがあり、妊娠の可能性がある方は検査を受けることができません。

大腸3D-CT検査の流れ

前処置

検査食を食べたうえで大腸CT専用の造影剤と、軽い下剤を内服し便と造影剤を混ざりやすくします。大腸内を完全にきれいにする必要はありません。

検査当日

撮影前に可能であれば腸の動きを抑える注射をします。

炭酸ガスによる
大腸の拡張

細いチューブを肛門からわずかに挿入し炭酸ガスを注入することで大腸を拡張させます。炭酸ガスは腸管から速やかに吸収されるため、検査後の膨満・腹痛はほとんどありません。

CT撮影

基本うつ伏せと仰向けの2体位で撮影を行います。

終了

検査後は、普通に食事をしていただいて結構です。

  • ご不明な点についてお気軽にご相談ください。
  • 検査での異常(便潜血で陽性など)や症状がない方がこの検査を受ける場合は保険外診療(自由診療)となります。
  • 保険診療で行う場合でも検査食費用(造影剤の種類により自費1,500-2,500円)が必要です。

大腸3D-CT検査をご依頼の他 医療機関さまへ

平素は当院の診療に格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。
当院では、大腸3D-CT検査の予約をお電話またはFAXにて承っております。
検査結果は後日になりますので当院へ再来いただくか、もしくは検査結果を送付いたしますので、貴院でご説明いただきましても結構です。大腸3D-CT検査をご希望される患者さまがおられましたら、ご紹介よろしくお願いいたします。

大腸3D-CT検査依頼

貴院指定のご紹介状あるいは、下記「大腸3D-CT検査 ご依頼書」PDFをダウンロードの上、印刷して必要事項をご記入いただきFAXにてご送付ください。

依頼書送付先
FAX: 072-234-7722
お問い合わせ
TEL: 072-234-7755
電話受付:
月・火・木・金 9:00-12:00 16:00-19:00
水・土 9:00-12:00

患者さまへの検査説明や前処置薬のお渡しがありますので、検査日2日前までに当院外来への受診をお願い致します。
当クリニックの担当者が、早期に患者さまへ連絡をとり、内容のご確認と日時のご相談を致しますので、患者さまのご連絡のつきやすい電話番号の記載をお願い致します。

Q&A

Q:検査前に薬をきちんと飲みましたが、便がまだ残っているようです。便が全部出ていなくても検査ができますか?
A:便は残ってない方が診断をおこないやすいですが、3-4回程度の排便があれば完全に出ていなくても大丈夫です。
通常は検査前に飲んでいただいた造影剤が便と混じり、便とポリープの識別が可能となります。
Q:普段から便秘気味です。検査の前に飲む下剤が効くかどうか心配です。
A:下剤は便秘の方には効きにくい傾向にありますが、内視鏡検査と異なり便を完全に出す必要性はありませんので、造影剤をきちんと飲んでいただければ、便とポリープの区別は可能となり検査はおこなえます。ただし、前処置を開始してから検査までの間に1回も便が出なかった場合にはスタッフにお知らせください。
Q:検査前のお薬は必ず飲まなければいけませんか?
A:お薬をきちんと飲んでいただかないと、正確な検査ができなくなり、便がポリープのように見えてしまうため精度が下がります。
Q:肛門が痛いのですが(あるいは痔があるのですが)、大腸3D-CT検査を受けることは可能ですか?
A:お尻から細いチューブを入れて検査をしますが、ゼリーを十分につけますので安全に検査をすることが可能です。直腸脱や重度の内痔核をお持ちの場合は検査が難しい場合がありますので事前に医師にご相談ください。
Q:大腸3D-CT検査の間および検査後、お腹が少し張ると聞きましたが、腹満感は短時間で治りますか?
A:大腸3D-CT検査では、お尻から炭酸ガスを入れて大腸を膨らませる必要がありますので撮影の間は腹満感があります。炭酸ガスは、空気に比べて100倍以上の速さで吸収されますので、検査が終了して数分もすると腹満感は急速に減少します。
Q:検査のあと、すぐに日常生活はできますか?
A:検査後すぐに帰宅し、日常生活にもどることが可能です。